窓辺に滲む静寂の色
昨夜の気配はシャツの皺に
冷めきった珈琲
吐息さえ微かな罅になる
明滅する画面の灯
消しては残す千切れた頁
赤信号が秒を刻み
時間は釦に掛け違えたまま
雲が晴れるまで
空が新しい頁を捲る
その軌跡は季節の栞
木漏れ日をただ数えながら
苔が垣根を青く染めるのを待つ
雲が晴れるまで
靄が薄絹のヴェールを脱ぎ
迷宮に浮かぶ透かし模様
もしも心に憂いがあるなら
月明りよ軒端に霜を結べ
いつかの冬窓辺の粉雪
同じ光に照らされて
重なり合った影法師
言い淀む言葉陶の器へ沈み
こぼれる雨が花と咲く
雲が晴れるまで
空が新しい頁を捲る
その軌跡は季節の栞
木漏れ日をただ数えながら
苔が垣根を青く染めるのを待つ
雲が晴れるまで
靄が薄絹のヴェールを脱ぎ
迷宮に浮かぶ透かし模様
ふと立ち止まり振り返るなら
風にその頁を委ねよう
すべての軌跡が一枚の絵になるように
雲が晴れてゆく
蒼く澄み渡る空
光は元の場所に佇んで
何一つ消え去ってなどいない
ただ、霧が晴れただけ――